最終戦アブダビGPで6位入賞と活躍したトヨタの小林可夢偉は、もしF1ドライバーの夢を諦めたら実家の寿司屋で働くことも考えていたことを明かした。現地時間(以下、現地時間)2日、『ロイター』通信が伝えている。
現在23歳の小林は、前戦ブラジルGPから負傷欠場中のティモ・グロックに代わりF1デビューのチャンスを得た。そして、最終戦アブダビGPでは見せ場のひとつを提供。レース中はブラウンGPの新王者ジェンソン・バトンをオーバーテイクする場面もあり、6位入賞とわずかデビュー2戦目ながらポイントを獲得、さらには経験豊富なチームメイトのヤルノ・トゥルーリよりも上位でフィニッシする快挙だった。
小林は2008-2009年のGP2アジアシリーズではチャンピオンに輝いたが、その後のヨーロッパ開催のメインシリーズでは不本意な成績に終わっていた。そのため、この2レースのチャンスがなかったら、別の人生を考えていたことも打ち明けた。
小林は報道陣に「僕には予算がない。予算がないんだ。だから、来年GP2では走れない。おそらく日本に帰って、たぶん父と一緒に彼の寿司屋で働いていただろう。2ヶ月前は、本当にそうなりそうだった。16歳のときはそこで働いて、寿司を作っていたんだ」とドライバー活動が危機的状況にあったことを語っていた。
しかし、トヨタ・モータースポーツGmbH.(TMG)のジョン・ハウエット社長は、小林が来季のドライバーの有力候補であることを示唆。さらに特に2レース連続で見せたJ.バトンとのバトルで、小林の闘争心を称えていた。
これについて小林は「心配する必要はないよ。だって、(相手は)マフィアじゃないからね」と周囲の騒ぎぶりも意に介さない様子だった。
さらに「僕は来年トヨタのドライバーになれるように頑張ったけど、それ以前はどれくらいのものを見せられたかわからなかった。僕はただ一瞬一瞬でベストを尽くさなければならなかったし、それがようやくうまくいったようだね。まだやるべきことはたくさんある。予選を改善しなければいけないし、時間も必要だ。でもこの2週間は僕にとってとてもよかったよ」と自信を垣間見せていた。









