いよいよ交流戦が始まりました! 交流戦も4年目に入りますけど、過去の交流戦では一気に加速したチーム、逆に転落してしまったチームが多いです。そういう意味で、レギュラーシーズンの行方を大きく左右する重要な時期と言えるんじゃないでしょうか。そういう中で注目なのは、絶好調の西武です。今やパ・リーグでは敵無しといった感じで勝ち続けていますけど、去年は交流戦11位。10連敗なんていう辛い時期もありました。果たして西武は交流戦でも快走を続けるのか? その辺りを考えてみたいと思います。
今年の西武の強さの秘密は何かと言いますと、これは練習の賜物、それ以外の何物でもありません。若い人たちが朝早くから練習に励んでいると言われていますね。アーリーワークって言うんですか。今季から就任した大久保コーチの発案で始まったらしいですね。
しかしまあ、色々なスポーツ番組でこの模様を報道していましたけど、選手たちが楽しそうに練習していますよ。練習というものは、結果が出ると楽しいもので、楽しいからまた練習する、練習するからまた結果が出るという、いい循環になっていますね。努力前進努力なんていう言葉がありますけど、今の西武はそれなのかなと。
カブレラと和田がいなくなったことで、西武は打撃が弱点になると言われていました。しかし、これもいい方向に転びましたね、何しろ、絶対に空かなかったポジションが2つも空いたんですから、若手としてはこのチャンスを逃す手はないですよ。おかわり君こと中村がいい例です。左頬にデッドボールを食らって亀裂骨折しましたけど、彼は休みませんでした。それで、すぐにホームランを打ちましたよ。休んだらポジションを取られるという、チーム内の競争意識が働いているんですね。今度は右肘を痛めてしまったらしく欠場もしましたけど、そういう場合はすぐに他の選手が出てくる。これも西武の強さです。
片岡がいなくなれば石井義が怪我から帰ってきて、中島がいなくなれば片岡が帰ってくる。期待の若手と注目された松坂健太も脱臼で登録抹消になりましたけど、すぐさまボカチカが一軍に昇格してあの活躍です。選手たちがなかなか休まない。仮に休んでも、すぐにチャンスを生かす別の選手が出てくる。大変な層の厚さですよ。
こうした選手たちの前向きな姿勢、チャンスを生かそうとする姿勢を作り出したのは、新任の渡辺久信監督と大久保コーチの功績でしょう。渡辺監督は選手の失敗についてとやかく言わないそうですけど、だからと言って選手たちは激しい競争がありますから、甘えたりしません。伸び伸びと、それでいてシビアに野球ができています。しかし、今年の西武にはもう一つ大きな変化があったと思います。それは、捕手・細川の成長です。
今年の西武、投手陣も素晴らしいんですね。エース涌井と岸の調子は上がりませんけど、それでも2人で8勝しています。石井一久と帆足は素晴らしいデキです。石井は衰えが、帆足は近年の乱調が心配されてましたけど、見事に復活しました。グラマンは今やパ・リーグナンバーワンのクローザーと言っていいでしょう。
こうした投手陣の好調を支えているのは、キャッチャー細川に他なりません。今年の細川は円熟味が出てきて、もう完全に一本立ちしたと言っていいでしょう。細川は18日にスタメンを外れるまで、12球団で唯一スタメンマスクをかぶり続けていました。それだけ首脳陣、投手陣の信頼が厚かったということでしょう。
これまでの細川は、伊東監督という偉大な先輩の陰に隠れていたという部分があると思います。古田くんにとっての野村監督もそうですし、伊東くんも現役時代は森祇晶監督という巨大な存在の陰に隠れがちでした。
これは、素晴らしい教科書と巡り合えた幸運でもあるんですけど、やはり監督の存在が大きすぎて、自分の色を出しにくくなるという側面もあるんです。ベンチと勝負する、なんて言葉がありますけど、ピンチの時にはついベンチを見て監督にお伺いを立ててしまったり、配球を間違えたらどうしようと萎縮してしまったり、そういう良くない影響も時にはありまして、難しいところなんです。自立できない、っていう言い方になるんでしょうかね。
それが、今年の細川は伸び伸びとやっている。自分のリードで試合を引っ張っていくんだという、自信が見えます。お店で言えば、これまでは調理場を任されていたけど、オーナーの好みの味を出さなければいけなかったのが、自分の店を持って自分の味を出せるようになったと、そういうような感じです。大胆且つ大らか、実に味のあるリードをしていますよ。
細川というキャッチャーは、ワンバウンドを止めることに関しては球界一、肩も強く、打撃も一発があり、年々成長しています。総合力で言えば、もう球界ナンバーワンキャッチャーかもしれません。こういうことを言うのもなんですが、私がオリンピックの監督だったら細川を代表に選びます。
投手との呼吸も絶妙です。今までは苦しそうな表情が多かったですけど、回を終えてベンチに引きあげてくる時なんか、ピッチャーと一緒に穏やかな表情で戻ってくるんです。打力ばかりが取り上げられている今の西武で、この細川の表情がチームの本当の姿を物語っていますよ。
キャッチャーのリードは記憶力と感性、と私は申し上げていますけど、今の細川には、セ・リーグに対する十分な記憶と、それを活用する感性が養われています。よく知らないピッチャー相手に打線は苦戦するかもしれませんが、細川率いる投手陣は交流戦でもその実力を遺憾なく発揮してくれるでしょう。4年目の交流戦、西武に何の心配も要りません!
- スポーツトップ
- 国内プロ野球
- プロ野球コラム
- コラム モノが違いますね
- 記事全文
注目情報
国内プロ野球 コラム モノが違いますね
第24回 西武躍進、陰の立役者は
[PR] お役立ち情報
特集ピックアップ
PR
MSNスポーツ - コラム一覧
PR
このページ上に表示される記事内容、あるいはリンク先の記事内容はMSNおよびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
Copyright © International Sports Marketing Co.,Ltd. All rights reserved.
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権はISMに属します。




