今年のオーストラリアGPはレギュレーションの解釈やコース上の出来事に対して、車検やレース審議委員会の裁定が数多く出された異例のグランプリとなった。その中でも、もっとも多くの決定に関わっていたのがトヨタ。木曜日にディフューザーに対してフェラーリ、ルノー、レッドブルから抗議が出され、予選後にリアウィングに対して審議委員会からレギュレーション違反を指摘されて予選結果が抹消。さらにレース後には3位に入ったヤルノ・トゥルーリが「セーフティカーラン中に追い越しを行なった」として、25秒のペナルティを科せられてしまう。これを受けて、トヨタはすぐさま国際控訴裁判所に提訴する準備に入った。その直後に開かれた新居章年テクニカルコーディネーション担当ディレクター(TDC)の記者会見をお届けしたい。
新居章年DTC「レース終了後にレース審査委員会に呼び出されて、ヒアリングが行なわれ、先ほどヤルノ(・トゥルーリ)がセーフティカーラン中に(ハミルトンを)追い越したので、レース結果に25秒を加算するというペナルティを受けました。それに対して、我々はたったいま(国際控訴裁判所に)アピールする方針を固め、FIAにその旨を伝えました」
--セーフティカーが出動した時点ではトゥルーリのほうがハミルトンの前を走っていたように見えましたが……。
新居章年DTC「確かにそのように見えたので、われわれもセーフティカーラン中にヤルノになぜ順位が入れ替わったのかを確認しました。するとヤルノは『最終コーナーのひとつ手前でオーバーランして、それが原因で順位が入れ替わったようだ』と答えてきました」
--オーバーランしているときに、ハミルトンに抜かれたのですか。
新居章年DTC「それはヤルノ本人もわからないと言っていますし、我々もモニターに映し出されていないので、確認が取れていません。もしかしたら、オーバーランしてからコースに復帰にしたとき、多少加速が鈍ったところにハミルトンが来て、ヤルノを抜いていったのかもしれません」
--その後、セーフティカーラン中に順位が再び入れ替わりましたが……。
新居章年DTC「ヤルノは『ハミルトンのペースが極端に遅くなったので、ブレーキを踏んだら、ハミルトンが進路を譲ってくれたので、いったん横に並んで並走したらしいんですが、それでもハミルトンがさらにブレーキを踏んでペースを遅くしたので譲ってくれたと思って前に出た』と言っています」
--にもかかわらず、レース審査委員会はトゥルーリにペナルティを下しました。
新居章年DTC「結局、ヤルノがセーフティカーラン中にハミルトンを抜いたというところだけを指摘しているわけです」
--今後はどのような展開となるのでしょうか。
新居章年DTC「とりあえず、国際控訴裁判所に提訴するためには、レース審査委員会の決定から1時間以内にその意思があるかどうかを出さなければならないので、我々はいまそれを行なったところです。そして、これから48時間以内に正式に提訴するわけです。ですから、それに向けてさまざまな状況証拠を用意しなければなりません。すでにオーストラリアGP開幕直前にフェラーリらが提訴した別のディフューザーの案件については、国際控訴裁判所は4月14日に審議を行なうと言っているので、こちらの案件については、それよりもあとに期日が設定されると思いますので、それまではオーストラリアGPのレース結果は暫定となりますね」
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『オーストラリアGP注目会見』不可解なペナルティに提訴するトヨタ
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