鈴鹿サーキットと隔年で開催する予定だった富士スピードウェイが、突然F1グランプリ開催から撤退する発表をしたため、宙に浮いていた2010年の日本GP。その開催権についてヨーロッパGP期間中にFOA(フォーミュラワン・アドミニストレーション)のバーニー・エクレストン代表と話し合い、8月23日(日)に合意した鈴鹿サーキット。6月から鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドの取締役に就任した大島裕志社長の会見をお伝えする。
--契約が済んだ、今の率直な感想を聞かせてください。
大島社長「バーニー・エクレストン代表と契約を結ぶことができ、これで日本GPに穴を開けることなく、これから3年間、連続開催することができたのでホッとしています。鈴鹿は今年リニューアルし、新しい日本GPをお見せすることができると思います。1987年から20年間連続で開催してきたノウハウを活かしつつ、これから新たな日本GPを再構築して『日本GP、ここにあり』というところを披露できればと思っています」
--今回の契約は2010年についてだけですか。
大島社長「すでに2007年に『2009年からの隔年開催』を締結していましたから、2009年と2011年について契約があり、今回は(富士スピードウェイが開催する予定となっていた)2010年の部分だけの契約です」
--2012年以降は?
大島社長「まだ未定です。これから3年間やってみて、そのうえで判断したいと思っています。もちろん、やりたいと思っていますが、経済状況などもありますから」
--今回の契約についての交渉はいつごろスタートしたのですか。
大島社長「富士スピードウェイさんが撤退を発表した7月上旬に、ちょうど私が6月下旬にモビリティランドの社長に就任したこともあり、『あいさつしたい』という申し入れをしていたんです。そうしたら、富士スピードウェイさんがあのような発表をしたこともあって、バーニーさんからも『じゃ、とりあえず1回会おう』という返事が来て、今回のヨーロッパGPで会おうということになりました。そして、昨日(8月22日)の土曜日に、今回の話し合いを行なうために初めて会いました」
--即決だったわけですか?
大島社長「大変スムーズな話し合いでした。土曜日の午前中に会って、数十分で終わりました。今日(8月23日)は契約書にサインするだけでした」
--契約権料が下がったというウワサもありますが……。
大島社長「それは申し上げられませんが、世界経済の状況を考慮して、バーニーさんがかなり譲歩してくれたということはありません。ただし、すでに隔年で開催することが決まっていた2009年と2011年に対して、今回の2010年の契約金がリーズナブルだったということは言えます」
--富士スピードウェイの撤退の理由に採算面の問題がありましたが、鈴鹿サーキットはいかがですか。
大島社長「富士スピードウェイさんが撤退した詳しいいきさつはわかりませんが、我々はチケットがきちんと売れれば、採算が合わないということはありません。おそらく富士スピードウェイと鈴鹿サーキットの大きな違いは、我々にはサーキット以外にも複合施設があって、チケットを買ったお客さんがそのほかの娯楽施設でもお金を使ってくれるというところでしょう」
--来年からフジデレビが日本GPのタイトルスポンサーから降りるのではないかと言われていますが、その点についてはいかがですか。
大島社長「まだ何も決まっていません」
--ロス・ブラウン代表とは何か、話しましたか。
大島社長「今回はあいさつを交わしただけです。さっき会って、『鈴鹿で3年間やることが決まったから、来てね』と言いました」
--最近はどのサーキットも客足が鈍っています。鈴鹿サーキットから観客動員を増加させるような仕掛けというのは行なわないのですか。例えば、佐藤琢磨を出すとか、M.シューマッハを呼ぶとか。
大島社長「そのへんのことは考えていますが、我々は、いちサーキットプロモーターですから……。ただ、バーニーにも具体的なことではなく『日本GPを盛り上げるために、いろいろよろしくお願いします』と協力は要請しています。あとはできるできないも含めて、バーニーさんがどのような仕掛けを打つかですね」
--最後に3年ぶりに鈴鹿で日本GPが開催されますが、抱負をお願いします。
大島社長「ヨーロッパでは21歳は日本の成人式のようなもので、とても特別な年なんです。今年は鈴鹿で行なわれる21回目の日本GPということで、バーニーさんが特別に日本GPのロゴをデザインしてくれました。みなさんのご期待に添えるよう頑張りますので、引き続きよろしくお願いします」
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『ヨーロッパGP注目会見』2010年の日本GP開催に合意した鈴鹿サーキット
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