プロ12年目のベテラン、クリスティー・カー(米)が、先週行われた米女子ツアーのミケロブ・ウルトラ・オープン at キングスミル(バージニア州ウィリアムスバーグ、キングスミル・リゾート&スパ)で鮮やかな逃げ切りVを飾った。「私は自分の可能性が信じられるようになりました。前はそんな気持ちにはなれませんでしたが、長い間行っていたメンタルトレーニングが自信を取り戻すのに役立ちました」とカー。ツアー11勝の豊かな経験を誇る実力者でも苦しむのがゴルフの難しさ。カーを優勝に導いたのは、まぎれもなく自分自身の心の強さだった。
同大会の第2ラウンドにベストスコアの「63」を叩き出し、前日の出遅れを取り戻したカーは、ムービングデーの第3ラウンドにも「66」の猛攻を披露。通算15アンダーでリンジー・ライト(英)と並び、首位タイに浮上した。最終ラウンドは2人に加え、キム・インキョンとキム・ソンヒの韓国コンビが優勝争いに加わり、激しいデッドヒートを展開。強風が吹く難しいコンディションとなり上位陣のスコアは伸び悩んだものの、抜群の安定感を見せたカーは“優勝”のプレッシャーにも押しつぶされることもなく、1アンダー70にスコアをまとめて歓喜の瞬間を迎えた。
07年の7月に行われた全米女子オープンでメジャー初勝利を挙げたカーだったが、それ以降はやや低迷。予選落ちこそないものの、下位に甘んじることが多くなかなか優勝争いに加われない日々が続いた。年が明けて08年シーズンに入っても復調のきっかけをつかめなかった。なんとか8月のセーフウェイ・クラシックで勝利したあたりはさすがだったが、女王ロレーナ・オチョア(メキシコ)、引退したアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)、新鋭ヤニ・ツェン(台)らの目覚ましい活躍に比べると、存在感は希薄だった。
そんなカーが取り入れたのがメンタルトレーニングだった。勝利を引き寄せる貴重なバーディを奪った最終日の15番パー5。大きく2、3回深呼吸したカーは、フェアウェイからの2打目に3Wを選択。重圧がのしかかる中、見事にグリーンを捕らえると、2パットで沈めて並んでいたキム・インキョンをリードした。「あの時、自分がどういう状況に立たされているか分かっていました。それ(バーディ)が必要だということも」。冷静に状況を判断したカーは、今大会で初めて15番の2オンにトライし、見事目標のバーディを奪取。あと一歩の所で勝ち星を逃すことが多かったカーが、精神的に一皮むけた瞬間だった。
結局そのバーディが効き、1打差で優勝。オチョアを筆頭にビッグネームが勢ぞろいしていたため、優勝したカーは世界ランキング6位から一気に3位へランクアップした。様々な経験を積み、円熟期を迎えているカー。6月に開催される今季メジャー第2戦、マクドナルドLPGA選手権の主役のひとりに躍り出たと言って良さそうだ。
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メンタルトレーニングで強さを取り戻したC.カー 逃げ切りでツアー12勝目!
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