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伏兵L.グローバーがP.ミケルソンらを振り切りメジャー初V!

 29歳の伏兵が世界ランキング2位のフィル・ミケルソン(米)ら強豪を振り切った。

 初日からの天候不良によるサスペンデッドに次ぐサスペンデッドで、最終ラウンドが月曜日までもつれ込んだ第109回 全米オープン(ニューヨーク州ベスページ・ステート・パーク、ブラックC)。悲願の全米オープン初制覇を狙うミケルソン、ツアー2勝目を目指すルーカス・グローバー(米)、元世界ランキングNo.1のデビッド・デュバル(米)、無名のリッキー・バーンズ(米)が最終ラウンド終盤まで激戦を繰り広げたが、自らのプレーに徹したグローバーが、頭一つ抜け出しメジャー初優勝を飾った。

「こんな名誉なことは初めてだ! 今は最高に興奮しているよ」。大会前は「勝てるという気持ちはなかった」弱気のグローバーだが、第1ラウンドから上位をキープすると悪天候の中で地味ながらも粘りのゴルフを貫いた。「とても神経質になっていた」月曜日の最終ラウンドをバーンズとともに後続に5打差でスタートしたものの、3番でボギー。その後も5番と9番をボギーとして前日までの貯金を吐き出した。

 後続からは、13番パー5で値千金のイーグルをマークしたミケルソンと3連続バーディを獲ったデュバルが猛追。グローバーはこのままずるずる脱落するかに思われが、勝負どころで執念を見せた。479ヤードの16番パー4で「あれが一番大きかった」と振り返る渾身のバーディを奪取。17番でミケルソンとデュバルがボギーを叩いて後退すると、2打差で迎えた最終18番では冷静にパーパットを沈めた。その瞬間、ギャラリーの祝福する声が地響きのようにこだま。グローバーは流れ落ちる涙をそっとキャップのツバで隠した。

 グローバーはここまで順調にキャリアを積み重ねてきたとは言い難い。2001年にプロ転向してネイションワイドツアー(下部ツアー)を転戦すると、2年後のギラリバー・クラシックで優勝し、翌年からPGAツアーに昇格。2005年のフナイ・クラシックでは4日間60台のスコアを並べ、ツアー初勝利を果たした。しかし昨季はトップ10入りわずか2回。ツアーでの存在感は日に日に薄くなっていた。

 それでも今季は2月のビュイック招待で3位タイに入り復活の狼煙を上げると、クエールハロー選手権では優勝したショーン・オヘア(米)に1打差の2位タイに食い込み「今年はいける」という手ごたえをつかんだ。それでも「まさか2勝目をメジャーで飾れるなんて…」と自らの大金星にグローバーは驚きを隠せない。

 今回は忍耐強いゴルフで勝利をさらったが「前はそんなことなかったんだ。でも、ここ2、3年は苦しかったから、自ずと忍耐強くなったんだね。今週は本当に神経がすり減る思いでプレーしていたけれど、それが結果につながって自信になったよ」と自らの成長を実感したグローバー。いぶし銀の彼なら、このメジャー制覇の経験を糧にさらに1勝、2勝と積み重ねていけるはずだ。

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